大災害が起きたら・・・
大災害が起きた場合、大多数の負傷者が病院や救護所に搬送されてきます。
しかし、限られた医療スタッフ、物資、設備では、医療行為も限られたものになります。

医療体制には、以下のタイムスケールがあります。    
発生から
Phase 02時間対応不能期被災者の捜索や救助の時期
Phase 12日系統的救出医療期被災現場での医療開始と共に、トリアージも開始される。
外傷治療が中心。
Phase 22週間初期集中治療期救急体制や避難所設営はほぼ確立する。主な診療対象は内科的疾患に移る。
感染症の蔓延など二次的疾病に対する医療が求められるようになる。
Phase 3それ以後後療法及び更生医療期災害に対する復旧・復興期。
医療体制も通常の体制になる。
被災者の自立支援や保健衛生対策の確立と充実が図られる。

以上から、医療体制も災害発生から時間経過と共に変わります。
Phase-1 発生から2日 系統的救出医療期の医療体制でのトリアージの重要性について記述します。
トリアージとは・・・
最近では、救急医療をテーマとしたドラマも放映され、トリアージという言葉をご存知の方も多いと思います。

トリアージとは・・・
多数傷病者発生事故等において、症状の緊急度や重症度に応じて傷病者をクラス分けし、応急治療や搬送の順位を決定する作業。
限られた医療スタッフで、圧倒的多数の負傷者の中から、最大多数の救命を目的とした選別作業で治療行為ではない

救急医療は平常時を念頭に置いたもので、「目の前の患者の命を救うこと」ですが、災害医療では、「一人でも多くの命を救うこと」になります。
生命の危機に瀕している患者を優先して治療し、命に別状のない患者は、たとえ重症であっても治療は後回しにされることもあります。
トリアージの目的
災害時に、限られた人的及び物的医療資源を用いて一人でも多くの傷病者を救命し、或いは社会復帰へと結びつけることです。
正しい患者を  正しい場所へ  正しい時間内に・・・
トリアージの原則
軽症者と死亡者を除外し、迅速な医療を必要とする重症患者とそれ以外の中等症患者を区分する。

損傷の優先順位
(高) 生命予後に係わる損傷 → 機能予後に係わる損傷 → 美容的予後に係わる損傷 (低)
トリアージの実施者
・傷病の重症度や緊急度を短時間に判断するトレーニングを積んだ者で、なおかつ、強い決断力を有する者
・その場に居合わせた者のうち、トリアージに最も豊富な経験と知識を備え決断力を有する者
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